結婚前に確認すべき9つのポイント！後悔しないために話し合うことは？

結婚は人生の一大イベントですが、勢いだけで決めてしまうと「こんなはずじゃなかった」と後悔することも少なくありません。結婚生活は長いものです。お互いの価値観や考え方が大きくズレていると、些細なことが積み重なり、最終的には離婚という選択をせざるを得なくなることもあります。

実際、結婚相談所の仲人たちは、何百組ものカップルを見守り、また離婚を経験した人々の話を聞いてきました。その中で、結婚前に確認しておくべき重要なポイントがあることがわかっています。これらを結婚前にしっかり話し合っておくことで、より幸せな結婚生活を送ることができるでしょう。今回は、結婚前に確認すべき9つのポイントを解説します。

結婚前に確認すべき9つのポイント！後悔しないために話し合うことは？

当たり前の確認（宗教・借金・病気）

結婚前に必ず確認すべき基本的なことが、宗教・借金・病気の3つです。これらは結婚生活に大きな影響を与える可能性があるため、曖昧にせず、しっかりと確認しておくことが重要です。

宗教については、本人が特に信仰していなくても、家族が熱心な信者である場合、価値観の違いがトラブルの原因になることがあります。例えば、「特定の宗教行事に必ず参加しなければならない」「結婚式のスタイルを宗教的な形式にしなければならない」など、事前に知っておかないと後から問題が発生するケースが多いです。

借金も見落としがちなポイントです。クレジットカードのローンや奨学金など、結婚後に返済義務が発生する借金がある場合、生活に大きな影響を及ぼします。特に消費者金融からの借金やギャンブルによる負債がある場合は、結婚後のトラブルにつながる可能性が高いため、早めに確認しておくべきです。

また、健康状態についても、お互いに把握しておく必要があります。持病や遺伝的な病気、過去の大きな手術歴など、結婚生活に影響を与える可能性があるものは、隠さずに話し合うことが大切です。特に将来子供を持ちたいと考えている場合は、遺伝的な病気の可能性なども含めて、事前に確認しておくことをおすすめします。

これらの話題は聞きにくいものですが、結婚生活を円満に続けるためには避けて通れないポイントです。お互いに正直に話し合い、納得したうえで結婚を決めることが重要です。

子供の希望のすり合わせ

結婚前にしっかり確認しておくべきことの一つが、「子供を持つかどうか」です。結婚＝子供を持つのが当たり前と思っている人もいれば、そもそも子供を望まない人もいます。どちらの考えも間違いではありませんが、結婚後に「やっぱり子供が欲しくなった」「やっぱり子供はいらない」と意見が変わると、夫婦間で大きな衝突が起こる可能性があります。

特に男性側は、「女性は当然子供を欲しがるだろう」と思い込んでいることが多いです。しかし、キャリアやライフスタイルを重視する女性も増えており、必ずしも全員が母親になることを望んでいるわけではありません。逆に、子供を強く望んでいるのに、パートナーが乗り気でない場合、結婚後の関係がぎくしゃくしてしまうこともあります。

また、子供を持つことに合意していても、いざ結婚してから「自然に授かればいい」「不妊治療を積極的にするべき」など、考え方の違いが出ることもあります。不妊治療は経済的にも精神的にも負担が大きいため、「どこまで治療をするのか」「どの程度費用をかけるのか」など、結婚前に話し合っておくことが大切です。

子供に関する希望は、価値観の根本に関わる部分です。後からすり合わせるのが難しいため、できるだけ早い段階でしっかり確認しておきましょう。

不妊治療をどこまで行うか

子供を望んでいる場合、もう一つ重要なのが「不妊治療をどこまで行うか」です。自然妊娠できるとは限らず、治療が必要になる可能性もあります。しかし、いざ不妊治療が必要になったとき、「こんなにお金がかかるとは思わなかった」「ここまでして子供を持ちたいとは思わない」と意見が分かれることがあります。

不妊治療には高額な費用がかかります。例えば、体外受精を行う場合、1回あたり20〜50万円ほどかかることもあります。また、治療を続けたからといって必ず子供ができるわけではありません。そのため、「何回まで挑戦するか」「どこまで費用をかけるか」について、事前に考えをすり合わせておく必要があります。

さらに、不妊治療は女性の体に大きな負担をかけるものです。ホルモン治療や採卵の影響で体調が不安定になったり、精神的に追い詰められることもあります。その際に、男性側がどれだけ理解を示せるかが、夫婦関係を左右する大きなポイントになります。「お金を出せばいい」という問題ではなく、治療を受ける女性の気持ちに寄り添えるかどうかが大切です。

また、不妊治療の末に子供を授かれなかった場合のことも考えておかなければなりません。「子供ができなかったらどうするのか」「養子を考えるのか」など、万が一の選択肢についても話し合っておくことが大切です。

結婚前に「子供が欲しい」と思っていても、その実現のためにどこまで努力するのかは人によって違います。結婚後に価値観の違いが浮き彫りになって後悔しないよう、具体的な話をしておくことが大切です。

価値観の違い（親との関係・金銭感覚・仕事）

結婚生活では、お互いの価値観の違いが原因で衝突することがよくあります。特に重要なのが、「親との関係」「金銭感覚」「仕事への考え方」の3つです。これらの価値観が大きく異なると、結婚後に大きなストレスを抱えることになりかねません。

親との関係
「親ブロック」という言葉があるように、親が結婚に反対するケースは珍しくありません。特に女性の母親が強く反対することが多く、「この人で本当に大丈夫なの？」と心配するあまり、結婚を妨げることもあります。また、結婚後も親との距離感が近すぎると、夫婦の関係に影響を及ぼします。例えば、何かあるたびに親が口を出してくる、頻繁に実家に帰りすぎる、逆に親の世話をしなければならないなど、問題が発生する可能性があります。結婚前に「親との関係をどうするか」「どこまで干渉を許すのか」を話し合うことが大切です。

金銭感覚
お金の使い方も、結婚後に揉めやすいポイントの一つです。例えば、「貯金を重視する人」と「使うことを楽しむ人」では、生活費の管理や将来の資産形成に対する考え方が大きく異なります。また、借金に対する意識も重要で、「ローンを組むのは当たり前」と考える人と、「借金は絶対にしない」と考える人では、生活の仕方がまったく違ってきます。お金に関する価値観のズレは離婚原因の上位に入るほど大きな問題になりやすいため、結婚前にお互いの金銭感覚をしっかり確認しておきましょう。

仕事への考え方
共働きが当たり前になった現代では、「仕事をどうするか」も重要な問題です。例えば、「結婚後もバリバリ働きたい」と思っている人と、「家庭に入ってほしい」と思っている人では、すれ違いが生じます。また、「転勤がある仕事を続けるか」「出産後も同じ仕事を続けるか」など、ライフイベントに合わせた働き方の変化についても話し合っておくことが大切です。結婚後に「こんなはずじゃなかった」とならないよう、事前にしっかりと価値観をすり合わせましょう。

価値観の違いは完全に一致させることはできませんが、どこまで歩み寄れるかを確認しておくことが大切です。結婚前にしっかり話し合い、お互いが納得できる形を見つけておくことが、幸せな結婚生活を送るためのポイントになります。

スキンシップや性的相性

結婚生活において、スキンシップや性的な相性は重要なポイントの一つです。しかし、「好きだから大丈夫」と軽く考えてしまうと、結婚後に「思っていたのと違う」と悩むことになりかねません。スキンシップに対する考え方や性の価値観が合わないと、夫婦関係に深刻な影響を与える可能性があります。

スキンシップの重要性
結婚後、長く一緒に暮らす中で、スキンシップが減ることは珍しくありません。しかし、スキンシップが不足すると、夫婦の絆が弱まる原因になることもあります。「手をつなぐのが好きな人」と「そういうのが苦手な人」、「キスやハグが日常的な人」と「あまりそういうことをしない人」では、結婚後に不満が溜まる可能性があります。恋人同士のときは問題なくても、結婚生活では習慣や価値観の違いが浮き彫りになることがあるため、事前に確認しておくことが大切です。

性的な相性も無視できない
性的な相性は、夫婦関係の安定に大きく影響を与えます。結婚前は話しにくい話題ですが、「性の価値観が合わずに不満が溜まる」というケースは少なくありません。例えば、「求める頻度が違う」「好きなスタイルが合わない」「そもそも性行為に対する考え方が違う」といった問題があると、夫婦生活にストレスが生まれます。特に、日本では「結婚後に性生活が減る」ことがよくあるため、結婚前にある程度の相性を確認しておくことが望ましいでしょう。

遺伝子レベルの相性も影響する
意外かもしれませんが、「相手の匂いが生理的に無理」という問題もあります。これは遺伝子レベルでの相性が影響しているとされ、実際に「好きな人だけど、近づくと違和感がある」というケースもあります。結婚相談所では成婚まで肉体関係は禁止されている場合が多いですが、せめてキスやハグ、手をつなぐ程度のスキンシップは試しておいたほうが安心です。

スキンシップや性的な相性の問題は、結婚後に「こんなはずじゃなかった」と気づくことが多いものです。長い結婚生活を考えると、お互いに納得できる関係を築けるかどうかを確認しておくことが大切です。話しにくい内容ではありますが、できるだけオープンに話し合い、お互いの価値観をすり合わせておきましょう。

絶対に譲れないことの確認

結婚生活では、お互いに譲り合うことが必要ですが、「これだけは絶対に譲れない」というポイントは人それぞれあります。結婚前にこの部分を明確にしておかないと、後々大きな衝突を引き起こす原因になりかねません。

譲れないポイントは人によって違う
例えば、「浮気は一発アウト」「仕事を辞めることを強制しない」「結婚後も趣味の時間は確保する」「家事の分担は絶対に守る」など、人によって譲れないことはさまざまです。自分にとっては当たり前の価値観でも、相手にとってはそうでないこともあるため、「言わなくてもわかるだろう」と思わず、しっかりと話し合っておくことが大切です。

結婚後に価値観の違いが発覚すると厄介
「お互いに好きだから大丈夫」と思っていても、価値観がズレていると、結婚生活の中で不満が積み重なっていきます。例えば、「お小遣い制にはしたくない」という人と、「夫婦のお金は完全に管理したい」という人が結婚すると、家計のやりくりをめぐってストレスが溜まることになります。また、「専業主婦（主夫）になりたい」と考えていたのに、相手は「共働きが前提」と思っている場合、大きな対立につながることもあります。

「結婚したら変わる」という考えは危険
「今は意見が違っても、結婚すれば変わるだろう」と楽観的に考える人もいますが、これは非常に危険です。結婚後に考えを変えることができる人もいれば、逆に「結婚したのに価値観が合わない」と感じてストレスを抱える人もいます。特に、自分が譲れないと思っていることを無理に変えようとすると、長期的には大きな不満につながります。

結婚前に「これは絶対に守りたい」ということをリストアップし、お互いに確認し合うことで、結婚後のすれ違いを防ぐことができます。長く幸せな結婚生活を送るために、お互いの価値観を尊重しながら、譲れない部分をしっかり話し合いましょう。

話し合いができるかどうか

結婚生活を長く続けるために最も大切なのは、「話し合いができる関係であるかどうか」です。夫婦の間で意見がぶつかることは必ずあります。そのときに、お互いに冷静に話し合い、解決策を見つけることができるかどうかが、結婚生活の安定につながります。

「話し合いができる人がいい」と言う人ほど危ない？
多くの人が「話し合いができる人がいい」と言いますが、実はこの言葉をよく使う人ほど、自分自身が話し合いが苦手なケースがあります。話し合いとは、「自分の意見を押し付けること」ではなく、「相手の考えを尊重しながら、解決策を一緒に考えること」です。しかし、実際には「自分の意見を聞いてもらえないと不満を感じる」「自分が正しいと思っている」など、話し合いにならないケースも多いのです。

話し合いができる人の特徴
話し合いができる人には、次のような特徴があります。

• 相手の意見を最後まで聞くことができる
• 感情的にならず、冷静に話すことができる
• 違う意見を受け入れる柔軟性がある
• 話し合いを「勝ち負け」ではなく「解決の場」と考えている

一方で、「自分の意見を通したい」「相手を言い負かしたい」と考えている人は、話し合いが成立しにくくなります。

話し合いができないとどうなる？
話し合いができない夫婦は、どちらかが我慢し続けるか、衝突を繰り返すことになります。そして、不満が積み重なることで、やがて「もう一緒にいるのが辛い」と感じ、離婚につながることもあります。特に、「ケンカするとすぐに黙り込む」「怒って話し合いを拒否する」「相手の意見を全く受け入れない」などの傾向があると、結婚後の関係がうまくいかなくなる可能性が高いです。

話し合いができる関係を築くには？
結婚前に、意見が食い違ったときの相手の対応を観察してみましょう。小さな意見の違いをどう解決するかが、結婚後の関係に大きく影響します。例えば、「食事の好みが違うとき」「休日の過ごし方で意見が分かれたとき」など、日常的な場面での話し合いの仕方をチェックしてみるのが有効です。

結婚は、長い時間を共に過ごすものです。どれだけ価値観が合っていても、話し合いができない関係では、いずれ行き詰まります。逆に、価値観が多少違っていても、話し合いができる関係ならば、二人で解決策を見つけて乗り越えていくことができます。結婚前に、相手との「話し合いの相性」をしっかり確認しておきましょう。

メンタル型とロジック型の違いを理解する

人には「感情を重視するタイプ（メンタル型）」と「論理を重視するタイプ（ロジック型）」がいます。この違いが大きいと、日常の些細な会話でもすれ違いが生じやすくなります。相手の考え方を理解していないと、「なんでわかってくれないの？」とストレスを感じやすくなるため、結婚前にお互いのタイプを知っておくことが重要です。

メンタル型の特徴

• 相手の気持ちを大切にし、共感を求める
• 言葉よりも態度や雰囲気で物事を判断する
• 「察してほしい」と思うことが多い
• 論理的な説明よりも、感情的なつながりを優先する

ロジック型の特徴

• 物事を理論的に考え、結論を求める
• 感情よりも事実やデータを重視する
• 「言葉にしないと伝わらない」と考える
• 無駄な感情表現を避け、合理的な選択をしようとする

例えば、メンタル型の人は「疲れている」と言葉にしなくても気づいてほしいと思いますが、ロジック型の人は「疲れているなら言ってくれないとわからない」と考えます。この違いがあると、「察してくれない」「説明してくれない」とお互いに不満を感じる原因になりかねません。

メンタル型とロジック型のバランスが大事
どちらが良い・悪いということはありません。しかし、あまりにも極端に異なるタイプ同士だと、日々のコミュニケーションが噛み合わなくなります。例えば、「とにかく気持ちを大切にしたい人」と「無駄な感情論は不要と考える人」では、お互いにストレスを感じやすくなるでしょう。

結婚前に、お互いの考え方がどちらに寄っているのかを知り、必要に応じて歩み寄ることが大切です。例えば、ロジック型の人は「言葉にしなくても相手の気持ちを察する努力をする」、メンタル型の人は「自分の気持ちをはっきり言葉にする」など、お互いに意識することで円満な関係を築きやすくなります。

恋愛中は気にならなくても、結婚後の生活の中でこうした違いが大きなストレスにつながることもあります。相手との相性を見極めるためにも、普段の会話の中で「メンタル型かロジック型か」を意識してみるとよいでしょう。

結婚後のライフスタイルのすり合わせ

結婚前に、お互いのライフスタイルについて話し合うことはとても大切です。「結婚後にこんな生活になると思っていたのに、実際は違った」と感じると、不満が積み重なり、夫婦関係が悪化する原因になります。特に、仕事や家事の分担、住む場所などについては、具体的に話し合っておく必要があります。

仕事のスタイルをどうするか
現代では共働きが一般的になっていますが、「結婚後もバリバリ働きたい人」と「家庭を優先したい人」では、考え方が大きく異なります。また、「転勤がある仕事を続けるのか」「子供が生まれたら仕事をどうするのか」など、ライフステージごとの変化も想定しておく必要があります。「結婚したら奥さん（旦那さん）が仕事を辞めるのは当然」と思っていたら、相手は「仕事を辞めるつもりはない」と考えていた、というすれ違いが起きることもあります。

家事や育児の分担
家事や育児の負担をどのように分けるかも、結婚前に話し合っておくべき重要なポイントです。特に、「家事は女性の役割」と考えている人と、「共働きなら家事も平等に分担すべき」と考える人では、後々大きな衝突が起こる可能性があります。また、育児についても、「どちらがどれくらい関わるのか」「保育園や習い事をどうするのか」など、ある程度の方向性を決めておくことが大切です。

住む場所の希望をすり合わせる
どこに住むかも重要な問題です。「実家の近くに住みたい」「都会で暮らしたい」「田舎でのんびり暮らしたい」など、それぞれの希望が違う場合、話し合いが必要になります。また、転勤の可能性がある仕事の場合、「転勤になったらついて行くのか、単身赴任するのか」といった点も考えておく必要があります。

休日の過ごし方や趣味の理解
意外と見落とされがちなのが、休日の過ごし方や趣味に対する考え方です。「休日は家でゆっくり過ごしたい」という人と、「毎週のように外出したい」という人では、ストレスを感じることがあります。また、趣味に対する理解も重要で、「趣味にお金をかけたい人」と「節約したい人」では価値観が合わず、トラブルになることもあります。

結婚は、お互いのライフスタイルをすり合わせながら、新しい生活を築いていくものです。価値観の違いはあって当然ですが、大切なのは「お互いの希望をどれくらい受け入れられるか」です。結婚前にしっかり話し合い、現実的な生活のイメージを共有しておくことで、結婚後のすれ違いを防ぐことができます。